ブログの筆者:ほわほわ
ある日のこと。
ほわほわは祖父母の家にやって来た。
お邪魔しま〜す
・・・
まぁ〜、ほわちゃん!
上がって上がって
おばあちゃんが出迎えてくれる。
部屋に入ると、
おぉ、来たんか!
とテレビ見ながらおじいちゃん。
ほわほわ家族は盛大に出迎えてもらい、こたつの中に座った。
もうすぐ昼ごはん。
おばあちゃんがドタドタ準備してる音が聞こえてくる。
・・・
あっという間に机においしそうな料理が並び、みんな食卓に座った。
ここまでは微笑ましく幸せな光景に思えるだろう。
しかし、みんなはまだ知らない。
ほわほわに厳しい試練が待ち受けていることを...
いただきまーす!
おいしい〜!!
おばあちゃんの料理って感じだー
健康のためにサラダも1人1皿。
かかっているドレッシングには細かい具材のかけらが入っている。
気付けば食卓では話が弾んでいた。
みんな楽しそうで何よりだ。
ほわほわもリラックス...したいのだが、
さっきから気になっていることが。
なんか飛んでくる...
ほわほわの机の周りに謎の “ブツ”
それも、いくつも落ちているのだ。
今もなお、不定期で飛んできている。
なんだなんだ...
よく見ると、噛み砕かれた食べ物の破片みたい。
これはおそらく人間の口から飛んできたもの。
うむ
このままでは危険だな。
ほわほわのご飯が被害に遭うのは時間の問題。
ほわほわは緊急で発射元を調べることにした。
みんなの口元に注目。
1人1人確認していく...
とはいっても、犯人は予測がついていた。
ほわほわはおばあちゃんの口元を凝視。
おばあちゃんはというと、食べ物を口に運んで咀嚼中...
まだだな。
今のところ異常なし...
周りの話がまた弾んできた。
そろそろだな...
このままおばあちゃんも話し始めるか
お、くる
きた
飛んだーーー
ほわほわ、この目でしっかり確認。
犯人はおばあちゃんだと確定。
幸い、まだほわほわのご飯は無事。
ここからは対策本部を立てることになる。
どうすれば、ご飯を無事に食べ終えることができるだろうか?
例の “ブツ” はおばあちゃんが話してる人の方向へ飛ぶ傾向にある。
つまり、解決策は1つ。
存在感を消すこと
ほわほわは無心に料理を食すことで自分の存在感を消し、食べ物を守る作戦に出た。
無心でむさぼるほわほわ。
しかし、ここで計画に狂いが生じる。
ほわほわは忘れていた。
おばあちゃんは孫想いだということを。
無心で食べているほわほわにおばあちゃんは話しかけてくれた。
ほわちゃん、おいしいね?
う、うん...おいしい!!
答えない選択肢はない。
ほわほわはおばあちゃんと会話をしたくない訳ではない。
でも、もう気になって会話が頭に入ってこない。
おばあちゃんは何か話しかけてくれているのだが、理解ができない
危機が迫ってる
ほわほわが固まっていた
その時。
あ...
なんてことだ...
恐れていた事態がついに起きてしまった。
ほ、ほわほわのサラダが.....
落ち込んではいられない。
すぐさま現場を確認。
応急処置を試みるほわほわ。
・・・。
しばらくして、状況を悟った。
除去しようにも、ドレッシングの砕かれた具材と混ざってしまいどうしようもないということを。
食欲が...失せt...なんて
おばあちゃんがかわいそうだ。
ということで、
ほわほわに残された選択肢は2つ。
①残さず食べる
②正直に話して残す
・・・
こう見えて男前なほわほわ。
しばらく考えた末に、大きな決断を下した。
残さず食べよう。
“ブツ” かなり大きめだったけど.....
大丈夫、ほわほわ大丈夫......
死にはしない。
無の境地で食べ進め...
ごちそうさまでした。
ついに完食した。
何とか食べ終わった...
ほわちゃん、おいしかった?
何も知らないおばあちゃん。
うん...おいしかった...
笑顔のつもりだったが、瞳孔が開いていたかもしれない。
・・・・・
食事後は気を取り直し、みんなで楽しい時間を過ごした。
あっという間に祖父母ともお別れの時間。
次行く時は、コロナ用のアクリル板が必要か真剣に悩んだほわほわであった。
(完)
最後まで読んで下さり、ありがとうございました🐥
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