ブログの筆者:ほわほわ
ある日のこと。(過ぎし日)
ほわほわは、学校の廊下を歩いていた。
すると、
おはようございます!
この声は...校長先生だ!
ほわほわも挨拶する。
校長先生、こんにちは!
いいですねぇ、元気だ!
名前は...ポワポワさんですね!!
あ、名前間違ってる
すかさず訂正した。
あの...先生、
ポワポワじゃなくて、ほわほわです!
あ、ほわほわさん!
ごめんね〜、もう覚えたからね〜!
そう言って校長先生は去って行った。
・・・・・
次の日。
廊下を歩いていると、
こんにちは!!
この声は...校長先生!
校長先生、こんにちは!
昨日と同じように挨拶するほわほわ 。
いいですねぇ、元気だ!
名前は...ポワポワさんね!!
ん?
また訂正をする。
あのー...
ポワポワじゃなくて、ほわほわです。
おっと、これは失礼。
ほわほわさん!!
ごめんね〜先生はもう年だ〜
そう言って今日もまた去って行った。
・・・・・
次の日。
こんにちはー!!
すごい、最近よく校長先生に会うなぁ。
また、ほわほわも挨拶した。
校長先生、こんにちは!
いいですねぇ、元気だ!
名前は.....
お、この流れ。
名前を呼ばれるな?
さすがに、今日は間違えられんだろう。
ほわほわはじっと校長先生の顔を見た...
ポワポワさんでしたね!!
がびーん
また間違えるんかいっ
しかも、自信満々にキラキラ目で言われちゃあ、ほわほわにはどうしようもなかった。
うむ。
ここまで来ると悩むほわほわ 。
本当の名前を伝えるべきか、いっそのことこの学校ではポワポワとして生きていくべきなのか。
そうか.....
そうだよね、
名前が少し違ってもいいのではないか。
名前は確かに大事だ。
しかし、一言一句完璧である必要はない。
名前なんて番号札のようなもの。
とりあえず感覚で認知してもらえればそれでいい。
このままでは長期戦だ。
どちらかが折り合いを付けなければこの戦いは一生続く。
校長先生は悪くない。
校長先生の中では確かに、ほわほわは「ポワポワ」なのだ。
ほわほわは考え抜いた末、笑顔で返事をした。
はい!ポワポワです。
これを人は一皮剥けたというのだろう。
ポワポワとして生きていく覚悟を持ったほわほわは、もう無敵だ。
・・・・・
それからというもの、
校長先生は廊下ですれ違うたびに、ポワポワにいつも笑顔で挨拶をしてくれた。
今日も、裏庭にある校長先生が大事にしている木の実を休み時間においしく頂くポワポワであった。
(完)
最後まで読んで下さり、ありがとうございました🐥